勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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403: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:37:52.15 ID:9OC/ch8I0
毎年夏になったらここに来るのは、もう自分にとって恒例行事になっていて、親の事情なしでも自然と足が向かうようになった。

就職してからは、ここにいられるのはほんの数日ほどになってしまったが。

おばあちゃんは何かを察してくれているようで、その理由について聞いてくることはなかった。

けれど、その人についてのことを話してくることもなくて、毎年夏が来る度に憂鬱になる。

「いつになったら、帰ってくるのかなぁ……」

時間が過ぎるほどに、年が一年変わるごとに、怖くなる。

あんな昔の約束を、今も待っている自分がどうかしているんじゃないか。

そんな声が聞こえてくる頻度が、少しずつ増えていった。

「もう、十年経ったよ」

日が沈み、藍色の空を映す海に問いかける。


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