勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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314: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:29:42.31 ID:9OC/ch8I0
少年『どうにかなったりは、しないのか……?』

??『私には人を生き返らせることはできません。できることは、誰かの魂を転生させることと、ほんの少しの魔法だけ』

少年『転生……?』
以下略 AAS



315: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:30:20.46 ID:9OC/ch8I0
それから俺が見せられたのは、魔物という存在と、それと戦う人々の姿だった。

??『あなたに、これらの世界を救ってもらいたいのです』

少年『どうして、俺が?』
以下略 AAS



316: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:30:46.21 ID:9OC/ch8I0
少年『一つ、聞きたい』

??『なんでしょう?』

少年『どうして、あなたがそうしないんだ?』
以下略 AAS



317: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:31:15.07 ID:9OC/ch8I0
俺は、救えなかった。

火によって焼かれる自分の村を、見ていることしかできなかった。

目の前で人々が死んでいくのに、ただ、立ち尽くすことしか。
以下略 AAS



318: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:31:42.22 ID:9OC/ch8I0
――

――――

少年「俺は、守りたかったんだ」
以下略 AAS



319: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:32:15.76 ID:9OC/ch8I0
少年「ここに来て、初めて綺麗だと思ったのはこの星空だった」

少女「…………」

少年(彼女は何も言わないが、微かに瞳が頷いたように見えた)
以下略 AAS



320: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:32:42.04 ID:9OC/ch8I0
少年「君と過ごす毎日は、俺にとって……」

少年「俺にとって……」

少年(言葉が詰まった。次に口にする言葉はわかっているのに、どうしても声に出せない)
以下略 AAS



321: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:33:08.32 ID:9OC/ch8I0
少女「私ね、君から教わったの。大事なこと」

少年「教わった? 俺から?」

少女「うん。そうだよ」
以下略 AAS



322: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:33:34.37 ID:9OC/ch8I0
少女「山に行けば冒険が待っていたし、海に行けば海の家やたくさんの人がいなくても楽しかった」

少女「それだけじゃない。つまらないと思ってた畑仕事とかも、実際にやってみたら結構面白かったり」

少女「見つけようと思えば、いっぱいのものがあったんだ」
以下略 AAS



323: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:34:00.33 ID:9OC/ch8I0
少年(それからまた会話は途切れた)

少年(二人とも言いたいことはもう十分に言い切ったし、それで互いに理解できた)

少年(だから、これでいい)
以下略 AAS



324: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 00:34:30.89 ID:9OC/ch8I0
ドンッ。

少年(重く大きな音が、胸の奥に響く)

少年(赤い大輪の花が、夜空にパッと咲き上がる)
以下略 AAS



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