21:名無しNIPPER[sage saga]
2018/06/27(水) 02:47:59.25 ID:B36hnpLHO
士郎「俺たちがイメージしている中華麺とは、かん水を使った黄色い麺だ。確かにそうだ」
士郎「だけど、それはいわばインプリンティングだ」
桜「インプリンティング……。刷り込みのことですか? 鳥の雛の……」
士郎「ああそうだ。『中華麺とはそうであるもの』という思い込みがあるんだ」
士郎「だが、本当にいいものを作ろうとしたら、この思い込みが邪魔になる」
士郎「あの中華料理店でもそうだった――麻婆ラーメンの麻婆豆腐は悔しいくらいに良かったのに、中華麺が全てを台無しにしていたんだ」
士郎「まるで小学校の給食に出てくるような安っぽい中華麺……。あれが麻婆豆腐の良さを全て帳消しにしてしまった」
士郎「だから、俺は中華麺も手打ちで作る。手打ちの太麺だ。手打ちにすることで小麦粉本来の風味を最大限に引き出せるし、太麺にすることでドロドロした麻婆豆腐によく絡む。そして、適度なコシも加わって食べ応えがある」
桜「なるほど……!」
ランサー「そうか……。まあ、そう言うなら、うちにある最上級の国産小麦粉を分けてやってもいいぜ? 高級料理店とかでも使ってるやつだ」
士郎「すまないな、ありがとう」
ランサー「まあ、この日本酒をもらった借りがあるしな。もってけ泥棒」
桜「ありがとうございます……! これで麺はクリアですね……!」
士郎「次は――」
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