1: ◆E1jyq2RFLo
2018/06/25(月) 15:40:42.73 ID:cQPlCRYs0
「"私"も、今日が誕生日なんです。祝ってくれませんか?」
何を言っているんだろう、と思った。
事務所の控え室でささやかに行われた自分の誕生日パーティー、その最中のことだった。
自分がプロデュースしているアイドルだ、そのプロフィールを憶えていない訳がない。
「わかったわかった、ちゃんと誕生日のお祝いはするから。
欲しいものとか、食べたいものとか、ちゃんと考えとけよ?」
チキンを頬張りながら答えると、相手は少しムッとした顔をしてから背を向け、みんなの輪の中に戻っていった。
なんだか不安になってきたので、近くでお菓子を食べている事務員さんにそんなことを話すと、少し考える素振りを見せたあとで「去年の手帳を見たら、何か分かるかもしれませんよ?」と
悪戯っぽく返された。デキる事務員さんは、なにかピンときたらしい。
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2: ◆E1jyq2RFLo
2018/06/25(月) 15:44:54.89 ID:cQPlCRYs0
アドバイス通りに、デスクの引き出しの奥にしまってあった去年の手帳を探し出し、ページを開く。今よりも密度は薄いが、一年間よく働いたものだ。
去年の自分の誕生日のところに"顔合わせ 1300〜"と書いてあった。そういうことか、思わずうなり声が漏れる。
「プロデューサーさんって、妙なところで真面目な人ですよね、ホントに。」
3: ◆E1jyq2RFLo
2018/06/25(月) 15:47:45.44 ID:cQPlCRYs0
「あー、その、悪かった。」
まずは謝る。サラリーマンの悲しい性分だ。
4:名無しNIPPER[sage]
2018/06/25(月) 15:48:13.81 ID:/V36UnX0O
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