速水奏「よその女」
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17: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/22(金) 21:52:38.48 ID:wWXdAL2J0
「私のプロデューサーさんは?」

 ろくな挨拶もせずに、私は常務に尋ねた。
 常務は表情をかえずに、背筋が凍るような、ひやややかな声で言った。

「プロデューサーでなくなった男のことは、私は把握していない」

「嘘」

「何故、私が君に嘘をつかねばならない?」

 私はすぐに理解した。
 彼女はくだらない嘘で人をからかったりしない代わりに、絶対的な事実と合理性で相手を叩きのめすタイプのひとだって。



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