12: ◆KWjQNDTan2[sage]
2018/06/20(水) 01:44:33.10 ID:NQFD6swr0
――ドンッ
「っと、すいません」
あなた「いや、こちらこ……そ」
あなた(不意に校門の陰から出てきた女子生徒にぶつかってしまう)
あなた(謝られ、俺も謝って、相手の顔を見る)
あなた(ドクン、と心臓が大きく跳ねた)
あなた(情熱的な赤い髪。ステージの上では分からなかったが、こうして目の前にする俺と目の高さがほとんど変わらない、高身長のスレンダー)
宇田川巴「あれ、もしかして新入生か?」
あなた(あの日、ライブハウスで姿を見てからずっと胸の内に憧れを抱いていた「宇田川巴」がすぐ目の前にいた)
あなた「っ、は、はいっ!」
あなた(思わず返事が上ずる。それに少し恥ずかしい思いが募る)
巴「あっはっは。いやーなんか初々しいなぁ〜。アタシも去年はこんな風だったな」
あなた(対する「宇田川巴」はそんな俺の姿を見て気っ風よく笑っている)
あなた「あの、」
巴「うん?」
あなた(何かを言おうと思い、口を開いてから何を言えばいいのか考えていなかったことに気付く)
あなた(だけど悩んでいても仕方ない。こういう時は勢いだ)
あなた「アフターグロウでドラム叩いてますよね? 確か、宇田川巴さん、ですよねっ?」
巴「おお、アタシたちのこと知ってるのか!」
あなた「はい! よくライブ、見に行ってます!」
巴「そっかそっか! ありがとな!」
あなた(ニカッとした笑顔に歯切れのいい言葉)
あなた(ステージでその姿を見て、俺が想像していた通りの人物だった)
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