【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第二章【天華百剣】
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◆L6OaR8HKlk
[sage saga]
2018/06/12(火) 13:55:03.06 ID:dM7WlOBF0
長曾根虎徹「……今から言うのは独り言だ。聞き流してくれて良い」
( T)「回りくどい真似はやめろ。そんな前口上されて聞き流せるワケねえだろ。相談相手への侮辱に他ならねえぞ」
長曾根虎徹「……ハハ、旦那は厳しいねぇ」
( T)「口外はしねえし、役立つかわかんねえが助言もしてやる。ちゃんと向き合って話せ」
短くなったタバコを吸殻缶に入れ、窓を閉める。喧騒はガラスに遮られ小さくなった
いつも俺を監視している小夜も今はいない。出来れば、邪魔が入らぬ内に話してもらいたいものだ
長曾根虎徹「……若がな、どうしても被るんだ。俺の前の主に」
俺の心をまた読み取ったのか、気を紛らわせるように裁縫を再開し、ぽつりと話し始めた
( T)「かの有名な近藤勇にか?」
長曾根虎徹「いんや。銘治が始まって御華見衆に入ってから最初に組んだ相方さ」
( T)「ほう」
長曾根虎徹「厳つい見た目の割に初心でな……ちょっとからかうとすぐ真っ赤になる可愛い奴さ」
長曾根虎徹「だけど戦いになると誰よりも勇敢で……ああ、俺には勿体ないくらいの良い主だった」
昔を懐かしむように、口元が綻んでいる。ある種の『愛おしさ』も籠っているようだ
だがその目は、洞穴のように暗く深い。手元の針を見ているかすら、怪しいものだった
( T)「……そいつはどうしてる?」
長曾根虎徹「死んだよ。一年前にな」
何となく予想はしてたが、やっぱりそうか
一年前。さっき厨房で菊さんが言っていた超大型禍憑との戦闘
あの時の女将は、俺達が詳しく聞き出す前に無理やり会話を切り上げた様に見えたからだ
( T)「死因を当ててやろうか?『不覚を取ったお前を庇って禍憑の攻撃を受けた』」
長曾根虎徹「……その通りだ。不甲斐ねぇよな」
( T)「それで必要以上にキツく当たるのか。巫剣を庇うか迷った若に」
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