29:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:24:42.16 ID:420CtvZa0
でも、その反面ちょっぴりうらやましい気持ちもあるんです。
今すぐにでなくても構わないから。
いつか私のことも──“小鳥”って呼んでほしいな。
30:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:28:10.28 ID:420CtvZa0
はい。
一応ここで一区切りですが、この後もう少しだけ続きます。
よろしければ、お付き合いください。
31:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:28:48.81 ID:420CtvZa0
さてさて、少し時間が経ちまして。
千早 「──さてと、私はそろそろレッスンに向かおうかしら」
伊織 「あら、もうそんな時間なの?」
32:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:31:42.68 ID:420CtvZa0
──えっ?その間、私が何をしてたか、ですか?
もちろん仕事してましたよ、当たり前じゃないですか!
まだまだ勤務時間中なんですからね。てんこ盛りになってた領収書の山も、あと三分の一もないくらいになるまで頑張りましたとも。
33:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:33:03.72 ID:420CtvZa0
本当は、仕事なんて放っぽりだして二人と一緒におしゃべりしたかった!お茶でも飲みながらガールズトークに花を咲かせてみたかったの!!
いいえ、今からでも遅くはないわ!伊織ちゃんからどんな話をしてたのかを聞き出して……ああっ!でもダメ!ダメよ、小鳥!あなたはみんなのお姉さんなんだから、ちゃんとしてないと……でも、ちょっとくらいなら良いんじゃ……。
34:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:35:28.41 ID:420CtvZa0
まっすぐドアの方へ──と思ったらくるりと振り返って、なんとこっちに向かってくるじゃありませんか。
何か忘れ物かしら?ああ見えて千早ちゃんも案外うっかりさんですからね、ふふ♪
千早 「あの、すみません……いま話しかけても?」
35:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:36:35.45 ID:420CtvZa0
千早「いってきます──こ、小鳥、さん」
36:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:39:15.11 ID:420CtvZa0
小鳥 「…………………へぇっ?」
この時、あまりに予想外な言葉に、私は思わず変な声を出しちゃいました。
37:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:42:19.82 ID:420CtvZa0
小鳥 「い、いやいや、ちょ、ちょっと待って!少しびっくりしただけだから!……少しだけ!少しだけ時間をちょうだい、頭を冷やす時間!」
千早 「は、はい……」
『落ち着け、落ち着くのよ、小鳥〜……年上らしく冷静に、冷静になるの……』と、心で唱えて自分を落ち着かせます。
38:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:44:25.87 ID:420CtvZa0
今のって──“小鳥”って呼んでくれたのって、千早ちゃんの方から一歩踏み出して、歩み寄ってきてくれた──そういう事ですよね。
それがすごく……すっごく嬉しいです!もう言葉にできないくらい、すっごく!
39:名無しNIPPER[saga]
2018/06/12(火) 03:51:16.60 ID:420CtvZa0
小鳥 「ありがとう、千早ちゃん」
千早 「……え?」
小鳥「今、私の事名前で──『小鳥さん』って呼んでくれたでしょう?私、とっても嬉しかったのよ」
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