19: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:12:28.48 ID:B7zfLrAUo
「その対価として、人類の英知を少し先取りして社会に還元していた。」
本気で物事に打ち込む人が好き。そういう人は大抵良い匂いがする。
その中でも自分の内から湧き上がる想いに身を焦がすタイプは刺激的な匂いがする。
そんな人の心が剥き出しになるとき、その瞬間に放たれる香りには中毒性がある。
20: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:13:18.74 ID:B7zfLrAUo
「キミが調べたとおり、この化学プラントはそういうところ。」
理性をも焼き尽くしてしまいそうな昂ぶりを生じさせる危険な香り。まさに劇薬だ。
21: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:14:11.86 ID:B7zfLrAUo
22: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:14:51.16 ID:B7zfLrAUo
「キミとみんなという触媒を以て不可逆的に変質してしまったあたしが、あの国に現存するギフテッドガールを塗りつぶす!」
23: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:15:24.89 ID:B7zfLrAUo
「アイドルという異邦人になってしまったあたしが!化学の申し子だったあたしを塗りつぶす!」
24: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:15:57.22 ID:B7zfLrAUo
そんなことに気付いたのは―――
25: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:16:37.56 ID:B7zfLrAUo
「キミが思い浮かべたその光景、サイコーに皮肉だよね!」
26: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:17:03.71 ID:B7zfLrAUo
―――現在進行形でその香りを生成しているキミのせいだ。
27: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:17:43.98 ID:B7zfLrAUo
◇
28: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:19:32.30 ID:B7zfLrAUo
更に数日後、NYに向かうまで2週間と少しほど。
キミは更にいい匂いをはなちながらロケの準備に奔走している。
その刺激が燃料になっているのか、あたしにしては珍しくレッスンに励んでいる。
もし匂いがなかったとしても今回のレッスンは熱が入っていたのかもしれない。
29: ◆CR8fnXmxUyll[sage saga]
2018/06/10(日) 13:20:02.87 ID:B7zfLrAUo
『あたしとプロデューサーはねー。お互いが、被験者で実験者』
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