16:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 23:37:14.79 ID:Ae1p96aU0
ハゲ「ところで聞きたいことがあるのだが」
天漁師「何でも聞いてくだせぇ」
ハゲ「なぜ空に、海がある?」
突然、天漁師の櫓を扱う手が止まった。
考えてみれば不思議な話だった。
青空を突き抜けた先に、星々の泳ぐ海がある。ダークマターの結晶体が浮いている。
天漁師は語りにくそうに目をそらしていたが、暫くして口を開いた。
天漁師「おいらも、実のところ知らないんです」
ハゲ「は?」
天漁師「気が付いたらここで漁師をやっていた。デカい乳房の女房がいて、惑星を獲っては食っていました」
ハゲ「生まれた場所も分からないのか?」
天漁師「両親の顔も思い出せない。親不孝な漁師ですぜ、おいらは」
天漁師は寂しげに微笑み、巻貝のような笛を吹き鳴らした。
ゲュロロロロロ
ゲュロロロロロ
ゲュロロロロロ
ダークマター結晶体が紡錘形から立方体、球体と素早く形を変える。
それは一頭のイルカとなって、舟の前に躍り出た。
天漁師「この世界の秘密を解き明かしてくだせぇ」
ハゲ「このイルカは?」
天漁師「乗れ、と言っているようです」
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