見崎鳴「教室で脱糞してみる」榊原恒一「……は?」
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5:名無しNIPPER[sage]
2018/06/02(土) 00:15:02.80 ID:PmuEES8m0
恒一「やめろ、鳴ッ!!」
堪らず怒鳴ったことを、覚えている。
普段、僕は見崎鳴を下の名前では呼ばない。
なんとなく、気恥ずかしいからだ。
しかし、この時ばかりはその名を叫んだ。
酷く現実味がなく、悪夢を見ている感覚。
夢なら覚めるべきだが、生憎、夢ではない。
一瞬、生徒たちがざわついた。
しかし、赤沢泉美がそれを宥めた。
明確な言葉を発したわけではない。
ただ単純に、握り拳で机を叩いただけ。
いわゆる、机ドンだ。
それだけで、教室に静寂が戻った。
事ここに及んでも、3年3組は夢の中だった。
恒一「鳴! そんなことをして何になる!?」
鳴「憑き物を、落とすの」
恒一「憑き物を……落とす?」
意味がある問答のつもりはなかった。
とにかく、異を唱えたかっただけだ。
だが、鳴の言葉に引き寄せられた。
クラスメイトも同じで、黙して次の言葉を待つ。
鳴「もし、このクラスに取り憑いているのが死霊ではなく、し尿、だったとしたら?」
恒一「何を……言ってるんだ……?」
鳴「この呪いが、『怨念』ではなく、『うん念』だとしたら……やってみる価値は、ある」
僕には、もう。
鳴が何を言っているのか、わからない。
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