【モバマスSS】愛を知らない一ノ瀬志希と彼らの巡礼の旅
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◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:32:57.47 ID:dFhLHRCO0
「首尾はどうですか?」
以下略
AAS
15
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:33:40.31 ID:dFhLHRCO0
「そうですか……すいません、お力になれなくて」
「いえいえ、元はと言えば俺の監督不行き届きですから」
失礼します、と言って出て行くちひろさんを、恐らくはぎこちないであろう作り笑いで見送ってから、大きく息を吐く。
以下略
AAS
16
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:34:21.39 ID:dFhLHRCO0
「おはよう、ございます……」
「鷺沢か。どうした?」
「いえ……志希さんのことで、折り入ってお話がありまして……」
以下略
AAS
17
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:35:14.15 ID:dFhLHRCO0
「んで、話ってのは?」
「その……恐らく、彼女が失踪する前に、最後に会ったのは、私なのです……」
「……続けて?」
以下略
AAS
18
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:36:19.22 ID:dFhLHRCO0
「しかし……これでは余りにも無責任に過ぎると思いまして……何か、私にお手伝い出来ることはないでしょうか?」
「と言われてもな……」
「例えば……そう、志希さんの残した暗号のようなものはありませんか?」
以下略
AAS
19
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:37:13.40 ID:dFhLHRCO0
「……プロデューサーさんはどうお考えなのですか?」
「只の嫌がらせの類……じゃあ無いんだろうな、流石に。そうなるともうお手上げだ。アイツの思考回路なんて俺には理解できねぇよ」
「……私にも到底理解は出来ません。出来ませんが……ある程度の推測を立てることは出来ます。幾つか、お尋ねしてもよろしいでしょうか」
以下略
AAS
20
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:38:10.87 ID:dFhLHRCO0
「志希さんは、貴方に何か相談をしたことはありますか?」
「ないな。質問責めにはよく合うけど」
「それでは、この紙と似たようなものは部屋にありましたか?何か走り書きのようなものがされている、といったものは」
以下略
AAS
21
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:39:10.42 ID:dFhLHRCO0
「凡そ、ですが……掴めたかも知れません」
「本当か!?アイツは今どこにいるんだ!」
「い、いえ、何処にいるか、ではなく、何をしているのか……です」
以下略
AAS
22
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:40:00.49 ID:dFhLHRCO0
「はい……志希さんは、自分探しをしているのでしょう」
「自分探しぃ?」
思わず素っ頓狂な声が出るくらいには、想定外の答えだったと言うべきだろう。
以下略
AAS
23
:
◆TDtVvkz8pSL3
[saga sage]
2018/05/30(水) 01:40:49.65 ID:dFhLHRCO0
「はい。これもまた推論となってしまいますが……志希さんにとって過去は、興味の対象足り得ないのだと、彼女の口から聞かされたことがあります。現在の自分は変化し続けており、過去に執着するだけではつまらない、と……つまり志希さんは、とりわけアイドルになる前の過去を、最小限の記録に変換して、記憶から消し去ってしまっているのではないでしょうか。そして今回は、その不要として削除した物を、改めて省みる必要があった」
「……すまない、もう少し分かりやすく言ってくれないかな」
「そうですね……もう要らないと捨ててきてしまった物の中に、今必要なものがあるかもしれないと、志希さんはそう思い至ったのではないかと、私は思うのです」
以下略
AAS
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