【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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903: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/23(土) 22:30:12.49 ID:mQ6adVH+0
赤星の必死の制止は私の怒りを抑える事は出来ない。
私はただ、目の前のあいつに痛みを与えないといけない。
義憤なんて綺麗なものではなく、憎悪なんて生易しいものではない。
タールのように真っ黒でドロドロとした感情が、私の中から溢れだしてくる。
小梅「まほさんッ!!みほさんもッ!なんで、何があったんですか!?なんでこんなことにっ!?」
赤星が何かを言っている。
でも、私の耳はそれを認識する余裕はない。
許さない。絶対に、許さない。
まほ「エリカは、お前の事をッ、大切に思ってたのに!!
私の絶叫を聞いたみほは、口の端から零れる血をそっと拭うと、また先ほどのように姿勢正しく立ち上がる。
そして先ほどのようにエリカのつもりで、どこまでも歪で、気持ちの悪い模倣で、
「私は、そんな事思ってませんよ。私は――――みほが大嫌いでしたから」
その瞬間、私は赤星を突き飛ばし、みほの胸倉を掴みあげる。
私の怒りを前にみほは無表情なままで、その姿が余計に私の怒りを燃え上がらせる。
だから、
まほ「お前はッ!!なんで、なんでッ!!」
私は『言いたくなかった』事を言ってしまう。
まほ「なんでお前が生きているんだッ!?」
小梅「まほさんッ!!」
突き飛ばされ、倒れこんだままの赤星が悲痛な叫びをあげる。
その声に私はハッとして、自分が言った言葉の意味を理解して、
後悔が津波のように押し寄せようとした時、
みほが、まるで救いを得たかのように微笑んだ。
「……私も、そう思ってるよ」
たぶん、その瞬間、私の妹は死んだのだと思う。
まほ「ッ……ああああああああああああああああああッ!!!!」
赤星の縋りつくような制止でももう止められず、騒ぎを聞きつけた先生たちに止められるまで、
私は怒り狂いながら、泣き叫びながら、ひたすらその『偽物』を殴り続けていた。
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