【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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902: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/23(土) 22:27:37.60 ID:mQ6adVH+0
気が付くと、みほが呆然と頬を押さえてこちらを見つめていた。
私の息は荒くなっていて、いつの間にか握りしめた拳がじんじんと痛んでいて、
自分が何をしたのか分からなくて、
だけど、
「……隊長?」
みほが口を開いた瞬間、私は再び殴りつけていた。
「ど、どうしたんですか西住隊長っ!?」
まほ「やめろッ!!」
みほは何が起きたのかわからないといった目で私を見つめる。
構わず胸倉を掴み上げ頬を殴りつける。
誰かを殴るなんて初めてで、殴り方なんてわからなくて、それでも、胸の奥底から這い出てくるどす黒い感情のまま、私は拳を打ち下ろす。
「まほ、さん……」
まほ「エリカをッ侮辱するなッ!!お前が、エリカなわけあるかッ!!」
そうだ。お前がエリカなわけない。
そんな無様なやつが、エリカなわけがない。
何もかも投げ出して、あまつさえ死者の名を騙るようなやつがエリカなわけが無い。
だから、何度も、何度も殴りつける。
歯にでもあたったのか、拳が裂け、血が出る。
どうでもいい。今はただ、こいつを。
まほ「お前はッ!!エリカじゃないッ!!」
「わ、私は……エリカです」
まほ「っ……だったらっ!!」
だったらどうしようとしたのだろうか。
その終点を理解しないまま、私は再び拳を振り上げて、
小梅「やめてくださいっ!!」
何度目かの殴打は、みほに届くことは無かった。
表での騒ぎを聞きつけたのか、いつのまにかやってきた赤星が私にしがみつき、必死でみほから引き離そうとしていた。
まほ「離せっ!!こいつはッ!!こいつだけはッ!!?」
小梅「お願いです落ち着いてくださいっ!!?みほさんっ、なんで、何があったんですかっ!?」
小柄な赤星のどこにそんな力があったのか、胸倉を掴んだ手はみほから引きはがされ、
その場でへたり込んだみほは、呆然と私をみつめていた。
その様子に構わず私は拳の代わりに怒声を叩きつける。
まほ「ふざけるなッ!!ふざけるなッ!!なんで、なんでッ!?お前は、エリカの友達だったのにッ!!」
小梅「隊長ッ、隊長ッ!!っ……まほさんッ!!」
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