【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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769: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/01/12(土) 17:49:21.01 ID:Ghx7XHue0
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みほ「V号応答してください!!エリカさんっ!?」
必死に呼びかける。何度も、何度も。私の目の前で崖から滑り落ちていったV号は、すでに川の濁流に飲まれゆっくりと流されている。
雨で地盤が緩んでいたのか、地面をえぐった砲撃が足元を崩したのか、その両方か。
今考える事じゃ無いのに、頭の中をぐるぐると『どうして』がめぐり続ける。
それでも、呼びかける事は止めない。
エリカ『……っみほっ!!』
みほ「エリカさんっ!?エリカさんっ!!?」
ようやく返ってきた彼女の声は無線の調子が悪いのか随分とかすれてて、聞き取るのがやっとなほどだった。
みほ「エリカさん大丈夫!?今、救助をっ!!」
エリカ『みほ、私たちは大丈夫っ!!あなたはとにかくフラッグ車をっ……』
それを最後に無線は途絶えてしまう。
みほ「無線が……っ!?早く大会側に連絡をっ!!救護を出してもらってっ!!」
通信手「は、はいっ!!」
怒鳴るように通信手の子に叫び、私は再びキューポラから体を出す。
豪雨が頬を打ち付ける。雨に霞む視界はそれでも、流されていくV号を捉えることが出来た。
鉄塊が流されるほどの激流。それすらも序盤と言った風にどんどんと流れが強くなっているように見えた。
焦りが心を支配していく。プラウダのものであろう砲撃は依然こちらを狙っているが、そんな事を気にしている余裕はない。
みほ「ねぇっ!?救助はっ!?まだなのっ!?」
通信手「れ、連絡はしましたけどすぐには……」
何を、何を悠長な事を。今、目の前でエリカさんたちが危ない目に遭っているのに。
戦車の水密性にしたってあんな濁流に飲まれているのでは意味がないだろう。
救助にどれほどの時間がかかるのか、救助が来るまでにエリカさんたちがどうなるのか。
なら、なら―――――
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