【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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693: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/15(土) 22:43:31.06 ID:f0IbpfH10



まほ「帰りましょう。みほたちが待ってる」

エリカ「……ええ。一緒に帰りましょう」


そう言って微笑みと共に扉を開けて私を促す。

それをみほにしてあげなさいよ……と思うものの、『一緒に帰ろう』と誘われたことに胸が弾んだのもまた事実なのでここはもう口をつぐむしかない。

私は黙って廊下に出る。


まほ「エリカ」


―――と思ったけどやっぱり一言だけ。


まほ「それでも、まだ一年ある。私は貴女たちとの思い出をたくさん作りたいわ」


たらればの話じゃない、ちゃんとした現実の話ならば未来を語っても鬼は笑わないだろう。

私はエリカと違ってズルい人じゃないから、言いたい事も伝えたい事も素直に伝えるんだ。

私の素直な言葉にエリカは一瞬驚くも、やがて夕日のように微笑む。


エリカ「……作れますよ。私も、そう思ってますから」


その言葉を聞けただけで満足してしまう。

笑いたければ笑えばいい。私はこの一年を高校生活最高の一年にして見せる。

全力で青春して、胸を張ってドイツに行こう。

戦車道だけじゃなく、それ以外も全力で楽しもう。

西住流の、家の未来のために生きてきた私はようやく10代らしい学生生活の仕方を理解できたのかもしれない。

お母様には怒られるかもしれないが、遅めの反抗期という事で納得してもらおう。

別に戦車道に手を抜くつもりは無いのだから。

むしろ今以上にやる気に満ちているのだから。

声が弾む。喜色が音色となって飛び出す。


まほ「……ふふっ、なら大会終わったら手始めに旅行でも行きましょうか」

エリカ「いきなりですね……」


夕日の差す廊下を並んで歩く。

時折笑い声が響く。

足取りはどこかゆっくりとしてて、一秒でも長くこの時間が続いてほしいという願いが込めらられて。

もう少しすればもう二人増えて笑い声はさらに大きくなるのだろう。

そうしたらきっと、また歩みは遅くなる。永遠にこの時間が続けばいいのにと。


まほ「みほがね、大洗ってとこに行ってみたいって」

エリカ「あ、それ私も聞きました。茨城ですよね?なんか、ボコ……ランド?パーク?ミュージアムだっけ?とにかくそんな感じの遊園地があって、行きたい行きたいって」

まほ「じゃあちょうどいいわね。でも、みほの趣味だけに付き合うのもあれだからほかにも何かないかしら」

エリカ「ああ、えっと確かあんこうが有名で――――――」





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