【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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674: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/08(土) 20:35:32.42 ID:cnbhVROG0
エリカ「……冗談よ。あなたの仕事ぶり、しっかり見させてもらうわよ?」
小梅「わかりづらいボケはやめてください……っていうか見させてもらうわよって」
エリカ「え?……ああ、まだ言ってなかったわね。あなたの乗るV号、私が車長だから」
小梅「そうなんですか!?やったー!!」
再び諸手を挙げて喜ぶと、今度は困惑した様子を見せるエリカさん。
エリカ「そんな喜ぶような事……?装填手として車長の指揮を見るならみほとか隊長の方がずっといいのに……」
小梅「エリカさんは天上人だからわからないんでしょうけどね!?私たちみたいな試合に出るだけでも一苦労な人間にとっては、貴女だって凄い人なんです!!」
エリカ「そ、そう……褒められて悪い気はしないわね」
エリカさんは私の攻勢に若干引きながらも恥ずかし気に頬をかく。
思えばエリカさんはどうも自分の事を過小評価するきらいがあるようだ。
同年代最強であるみほさんと渡り合ってる貴女の事を見くびる人なんていないのに。
貴女が積み重ねてきた努力を否定する人なんていないのに。
みほさんとはまた違った方向でエリカさんは卑屈なところがあるのだから、持ち上げすぎるぐらいしないと釣り合わないのだ。
そして何よりも、
小梅「それに、友達と一緒の戦車で戦えるだなんて楽しみじゃないですか」
「遊ぶわけじゃないんだから」とか言われそうだがこればっかりは仕方がない。
気心知れた仲の友人と大舞台に挑めることは私にとってこの上ない喜びで、どうしようもないぐらい楽しみな事なのだから。
エリカ「もう、遊ぶわけじゃないんだから……まぁ、良いわ。とにかくよろしくね」
小梅「はい!よろしくお願いします!」
初めて出る全国大会で、10連覇のかかった大舞台で、みほさんとエリカさん。尊敬する友達の指揮を間近で見ながら共に戦える。
私が夢見て入学したことも、その夢が折れて、腐ってた時期も、彼女たちと共に過ごしてきた日々も、
無駄なんかじゃなかった。諦めなくてよかった。信じてきて良かった。
そう思ってしまう程度には、嬉しくてたまらない事だった。
練習場に向かう足取りはリズムよくスキップを踏み、
前を行くエリカさんに見られていなかったのは幸いだった。
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