14: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/05/22(火) 14:16:27.36 ID:tAU4PSsy0
でも、どうやらお姉さんはお見通しのようだ。
桜「……そう。それなら、いいわ」
冷たい視線で私を眺めた後、お姉さんは場を離れた。車のキーを持ってたから、多分ドライブに行くのだろう。
お姉さんの姿が完全に見えなくなってから、私はふーっと息を吐いた。思っていたより随分ボリュームのある溜め息だった。それで私は自分が長い間呼吸を忘れていたことに気付いた。
さっきの極寒の視線を思い出しながら、ぽつりと呟いた。 「あれは気付かれてたな。じゃなきゃあんな目は向けないだろうし」
お姉さんは私のことをどう思っているだろうか。
実の妹に、太ったままでいてほしいと願っている私のことをどう思っているだろうか。
……まあ、あんまりいい思い出は抱いていないだろうな。
というか、ダイエットさせようとしているところにそんな友人がいるのを知ったら、私が姉なら全力で遠ざけようとするだろう。
「もうなでしこには近づかないでほしい」って言われなかっただけましなのかもしれない。
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