40:名無しNIPPER[saga]
2018/06/09(土) 23:53:40.51 ID:Cayvhta20
美魚「けふっ……けふっ……!」
理樹「さっきから大丈夫?」
理樹(そういうと西園さんは恨めしそうな目と静止の合図の手をこちらに向けた)
美魚「ごふ………。さっきからいったい何を言いだすんですか直枝さんっ」
理樹(普段滅多に感情を露骨に出さない西園さんが、微かだが声を張り上げた)
理樹「それはこっちの台詞だよ!逆になんで付き合ってくれないの!?」
美魚「今までそういう風な雰囲気を漂わせた気はないのですが……」
理樹(僕も負けじと声を上げると今度は少し困ったような顔をされた)
理樹「そっか……西園さんにとって『ああいう事』はどうでもいい事なんだ……」
美魚「えっ?」
理樹「結構僕だって頑張ったんだけどな……いいよ。西園さんが別になんとも思ってないなら……」
理樹(西園さんにとって僕の勇気を振り絞ったキスは本のしおり程の価値もなさそうだ。つまりあれくらいで付き合った気になるなという事なんだろう)
美魚「"ああいう事"……"頑張った"……ま、まさか!」
理樹「なにさ?」
美魚「確かに直枝さんは命の恩人です……ですがそういう事を盾に言い寄られるとは思いませんでした」
理樹「命の恩人……?よく分からないけど普通誰だってあそこまでやったらちょっとくらい期待するよっ!いや、むしろ期待しないほうがおかしい!」
理樹(そう熱く語った瞬間、西園さんの顔はなんだかそう、凄く冷めていた)
美魚「………………」
理樹「に、西園さん?」
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