5:名無しNIPPER[saga]
2018/05/20(日) 19:06:53.15 ID:Ur87zq3y0
キィ、と押し入れの扉が開く音。
ガサゴソと何かをあさる音。
彼女が、きって出てきたのだろう。
オニキリを食べて、部屋の中を歩きまわっている。
少し、話がしてみたいな……。
唐突に、そう感じた。
きっと、昼間話していた友達がすごく楽しそうだったからだ。
すごく楽しそうにハーピーと吸血鬼の事を話していたから。
だから、私にも欲が出た。
少女「ねえ」
そう、声を掛けた。
彼女は、何だか驚いているようだった。
恐らく、隠れようかどうしようか迷っているのだろう。
多分、私が照明をつけてしまっていたら、逃げられていたかもしれない。
けど、彼女は逃げることなく、私に近づいてきた。
暗闇の中、彼女の輪郭が見える。
私よりももっと小さい、子供のような輪郭が。
彼女は私の顔に近づくと、こういった。
「まだはやい」
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