リボンに願い込めるValentine【ミリマス】
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25:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/20(日) 16:13:22.88 ID:P2hx7BeN0
「わかったわ」
きゅう、ってしてくれた。
そうされること。 それを自然に受け入れられること。 どちらも今まで信じられないことだった。
これが人の心に触れる、一歩踏み出すってこと…… なのかな……
「チョコレート、食べてもらえませんか?」
「えぇ? さっきは食べないでって言ったのに…… 意外とキミってワガママだったのね」
ワガママ、そんなこと初めて言われた。
もしかして今の私は、私じゃない別の誰かなのかもしれない。
私じゃないならむしろ好都合かもしれない。 陰湿で、弱い私が居なくなってくれるなら、きっと明日からも全てが上手くいく。
でも実際は私は私のままで、明日からはまた誰かの好意を疑うような、どうしようもない私に戻ってしまう。 それが現実。
「んっ、このチョコレートとっても甘くて美味しいわ、貴女ってお菓子作り上手なのね」
「……」
さっき、美味しいって言われたら自分がどうなるかわからないってそう思ってたけど、言われてみたら劇的な感情になるわけでもなくて、口した言葉はただ一つ
「よかった」
おわり
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