25: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2018/05/19(土) 00:15:29.86 ID:hcHhCdieo
「……ほんと、何やってるんですか」
「何やってるんでしょうね……」
「あははは……」
ちひろさんに謝ると同時に俺と美穂は2人で事の顛末を説明した。他の人に聞かれてはまずいので会議室を貸りて呆れ果てるちひろさんにひたすら頭を下げ倒す。
「要するにプロデューサーさんは夢で美穂ちゃんが他の誰かと結婚するのを見て、勢いでプロポーズしたと……プロデュースしてくださいよ」
「ちひろさん、うまいこと良いま……いや、冗談です、はい」
あれほど恐ろしい笑顔は今後お目にかかることはないだろう。
「でも2人とも……勢いだけじゃないんですよね」
「はい。俺は本気です」
「わ、私も……プロデューサーさんが他の人と結婚しちゃうのは嫌ですし、子供は4人くらい欲しいなーなんて」
「はぁ、2人で選んで決めて本気で想い合っているのなら、もう私は何も言いません。でも仕事はちゃんとしてくださいね。認められるその日が来ること、私も願っていますから」
そう言ってちひろさんは呆れ半分と祝福半分の笑顔を浮かべる。不安とか期待とか綯交ぜにした俺たちの祝うように、窓の外で白い飛行船が飛んでいった。
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