48: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/06/09(土) 03:05:29.76 ID:uMI3RNcR0
その小柄な人間が、何かに気づいたようで右側を見る。敵、にしては警戒している様子はない。奇妙な状態。
だが、それもすぐに答えがある。その方から姿を現したのはストークだったからだ。何かのやり取りをしているようだが、敵対的な態度はない。ただ、位置が位置だからか、千護には2人が何を話しているかは。聞こえない。
「貴方がストークか?」
「そうです。思ったより、早い到着でしたね」
手が差し出され、それをストークは握り返す。情報としては聞いていた通り、黒い外套と長い柄のハンマーを持つ、小柄な男。だが、その華奢な体つきから想像できないほど、剛腕と言われる腕力と素早さを兼ね備えている。そういう報告で、確かに握り返す手は強かった。
レジスタンスという組織の中で、本当に戦闘を前提としたチーム名『ハウンド』に所属する1人。その実力は、この周囲の状況を見ればそれが答えだろう。
「合流ポイントにいて、排除したが問題は?」
「えぇ、とりあえずは。ただ、急ぎアジトに行きましょう。ここでは目立つ、いいですかキャバリアさん」
同意の頷きを見て、ストークは先導するよう先を歩き、キャバリアと呼ばれた彼は、それに続いた。
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