184: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/11/27(火) 17:02:12.65 ID:KAjvAKQR0
商業区北西エリアへの確保は順調に進み、何もなければ明日には終了する見込みとなっていた。拠点の各組が一丸となって行う今回の任務だからこそ、早急な行動が求められる。早さと安全性の両立、今のところそれを成すことに問題は起きていない。
「…どう思う?」
その中で、放浪者の顔つきはいつも通り険しく、無表情だった。相棒である山中は、その表情に彼が危機を覚えているのを理解していた。そして、想像が正しければ。
「上位種が大型駅エリアのみに確認できる、という事実は非常に不気味ではありますね」
「…この間戦った上位種は、キングの支配下にあり、そして今はそのくびきから外れている。そして、あの戦い方からして、上位種は…。知性を取り戻している可能性もある」
マッスルゾンビは、以前から移動等の障壁になる障害物をどかそうとし、結果それが攻撃となることも多い。しかし、オーガはその事とは別に瓦礫を投げつけるといった動作を、放浪者はちらほら見かけた。マッスルゾンビの系列でそうしてきた変異体がいない訳ではないが、その個体としてやってきている印象を放浪者は受ける。
それはつまり、人間が古来やってきたように、物を道具として認識している可能性が、高いということだ。
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