【バンドリ】湊友希那「バンドやらない?」美竹蘭「……は?」
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7:名無しNIPPER[sage]
2018/05/14(月) 08:48:45.45 ID:EZCEfSpa0

蘭「……はぁ」

蘭(何も変わり映えのしない授業は淡々と進んでいき、気が付けばお昼休みだった)

蘭(なんだか食欲がない。あたしは屋上に足を運んで、遮るものが何もないだだっ広い空へため息を吐き出した)

蘭(馬鹿と煙は高いところが好き。よく聞く言葉だ)

蘭(今日は三寒四温の季節の三寒に当たるような日だった。天気こそいいが肌寒く、吹き抜ける風にはまだ冬の名残りがある)

蘭(……確かにこんな日にこんな場所に来るのは馬鹿しかいない、か)

青葉モカ「お〜、不良娘はっけ〜ん」

蘭(背中からの気の抜けた声。それを聞いて、『類は友を呼ぶ』って言葉もあるな、なんて思う)

蘭「別に、今は昼休みじゃん。不良でもなんでもないよ」

モカ「ん〜、それもそっかー」

蘭(手にビニール袋を下げたモカはそう言って隣までやってくる。そしてあたしと同じように、この屋上を取り囲む手すりに寄りかかる)

蘭「…………」

モカ「…………」

蘭(モカは何も喋らない。あたしも特に何も喋らず、空を泳ぐ白い雲をただ眺める)

蘭(その接し方に、やっぱりモカはモカなんだ、と思う)

蘭(あたしは何か言葉が欲しい訳じゃなかった。ただふわふわとした曖昧な輪郭の寂しさを持て余しているだけだった)

蘭(だから、ただこうして隣にいてくれることが嬉しい)

蘭(あたしのことを分かっていてくれるのが嬉しい)

蘭(……絶対に口にはしないけど、そんなことを思う)

モカ「今日はちょーっと寒いけど、天気がいいねぇ」

蘭「そうだね」

蘭(しばらく2人で黙って空を眺めていると、不意にモカが口を開く。あたしはそれに気の抜けた相づちを返す)

モカ「こんな日に蘭が屋上にいると、今年も春が来たんだな〜ってあたしは思うよ〜」

蘭「なにそれ」

モカ「日向ぼっこ、好きじゃ〜ん?」

蘭「嫌いじゃないけど」

モカ「あと中学の時のサボり〜」

蘭「まぁ……そんなこともあったね」

モカ「何か悩みごと?」

蘭「……別に」

モカ「ふ〜ん」



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