文香「事実は小説よりも奇なり」
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8: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2018/05/13(日) 10:12:51.54 ID:Gw9FEXII0
文香「……さて」

文香(先ほどの朋さんに間違えて渡した本に目を向けます)

文香(……題名は『歴史』表紙には大きな黒い手形が描かれた赤い本)

文香(一見すると……奇妙なデザインの本のように思えますが)

文香(……奇妙なのはデザインだけではありません)

文香(この本自体が奇妙な存在なのです)

文香「……」

文香(この本は他の本とは違って、決まった文字が書かれているわけではありません)

文香(触れた人の歴史が文章になるのです)

文香(……私を除いて)

文香「……」ペラッ

文香(それはおそらく、私がこの本の持ち主として認められたからでしょう)

文香(……この本に出会ったのは少し前の話です)

文香(蔵書の中に眠っているのを見つけたのが始まりでした)

文香(……見覚えが無かったので、ためしに中を開いてみましたがそのときはまだ中身は白紙のまま)

文香(叔父が何か知っているかと尋ねてみましたが、知らないとのこと

文香(しかし、そのタイミングで……叔父が触れたそのタイミングで、本には文字が浮かんだのです)

文香(私にしか見えない文字が)

文香(1ページ目には『歴史』とだけ書いており)

文香(ページをめくるとつらつらと文章が続いていました)

文香(……その内容は、叔父の歩んできた歴史でした)


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