7:名無しNIPPER[saga]
2018/05/06(日) 22:19:12.30 ID:Z6NbnlKA0
結論を言うと、「あの子達」には優しさは残っていない。
そんな都合が良い話は無い。
私が知っている天使達は、確かに歩く死体となり果てている。
けど……。
「や、やだぁ、く、くすぐったい……」
栄養士さんの声が部屋に響く。
「あの子達」は、普通よりも「弱い」のだろう。
複数で栄養士さんに飛び掛かることで押し倒すことは出来ても。
顎の力が弱くて「皮膚をかみちぎる」事ができないのだ。
肌に噛み跡を残すことすらできていない。
けど、体を支配する新しい本能は「諦め」というものを知らない。
だから栄養士さんの身体に噛みつき続けている。
栄養士さんの身体に残る唾液の跡がその証拠なのだろう。
栄養士さん自身も、一人や二人なら「あの子達」を振り払えるのだろうけど。
あれだけの数で身体の上に乗られていると、身動きが取れない。
奇妙な綱引きが、この部屋で続いていたのだ。
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