19:名無しNIPPER[saga]
2018/05/13(日) 22:04:15.91 ID:wI09scti0
肩を押される形で私が座り込むと、頭上を白い何かが通過していった。
それは大きく広がり、栄養士さんと「あの子達」に覆いかぶさる。
それには見覚えがあった。
そう、長い廊下の窓に使われていたカーテンだ。
カーテンが「あの子達」に被さり、周囲を見えなくしているのだ。
「あの子達」はカーテンの下で、混乱してモゾモゾと蠢いている。
「ほらほら、はやくその人引っ張って逃げるよ」
カーテンを放った犯人である少女は、私の横をすり抜けて奥まで進むと、カーテンの端から出ている栄養士さんの足をつかんだ。
ズルズルと引っ張り助け出そうとする。
そ、そうだ、私も手伝わないと!
私は少女の横に並んで、栄養士さんの足を引っ張った。
その甲斐あって、何とか栄養士さん部屋から連れ出すことに成功する。
「あの子達」の何人かはカーテンの下から這い出してきたけど、部屋から出てくる前に少女が扉を閉ざした。
テープやモップを使い、手際よく扉のノブを固定する。
「あの子達」が扉を中から叩いているけど、多分開けることは出来ないだろう。
「ふう、何とか脱出できたね、よかったよかった」
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