81:名無しNIPPER[saga]
2018/05/09(水) 00:10:45.59 ID:N1ymMDaN0
「まだ何処かにいるかもしれません。
助けを求めたくてもその助けを求めることさえ出来ない誰も知らない子供たち…
きっと今も何処かで救いを求めているかもしれませんねぇ。」
部屋の窓から見える街の景色を眺めながら右京はそう呟いた。
確かに無戸籍児に関する問題は複雑だ。
冠城も法務省時代、
無戸籍の子たちと関わったがその問題は他人が簡単に介入できるような問題ではない。
右京の言うようにまだ終わりではない。そして改めて思うことがあった。
この暇な特命係に出来ることがあるとするなら
そんな誰にも届かないだろう助けを訴える声に耳を傾けることだ。
誰からも無視された人たちの最後の希望。それが特命係の使命ではないか…
冠城亘は高田兄弟の手紙を胸元のポケットに大事に仕舞い込みながらそう決意した。
End
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