右京「誰も知らない?」
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49:名無しNIPPER[saga]
2018/05/06(日) 17:24:03.13 ID:xg10qRH10


「キャッチャー!しっかり取れ!」


「そこ!もっと腰を使ってバットを振れ!」


そんな河原の少し先では少年野球の練習が行われていた。

恐らくは明と同い年くらいの小学校高学年の子供たちが集って行われている野球チーム。

それを明は興味津々に眺めていた。

すると明の視線に気づいた野球チームの少年たちがこちらへ近づいてきた。

見るとそれは先日、明を虐めていた少年たちだ。


「お前、この前は悪かったな。」


「どうだ?一緒に野球やらないか。楽しいぞ。」


彼らからの誘いを受けて、さらに亀山に促されて明は野球を始めた。

生まれて始めて持つバットとボール。

最初は上手く振れなかったが

周りの子たちに教えられていつの間にかコツを掴み上達していった。

それから練習試合にまで参加してなんとホームランまで打ってみせた。

これには観戦していた他のチームメイトや兄弟たちも大喜び。

今までにない充実した楽しいひと時。

これを感じて兄弟たちは思った。こんな楽しい時間がずっと続けばいいと…

だが子供たちはまだ知らなかった。

このひと時が兄弟揃って楽しめる最後の時間だということを…



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