白菊ほたる「もう雨あがりに虹が掛かることもないんでしょうか」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:02:08.60 ID:47m1SMXJ0
 『買い出し』と言ってもお店はもうやっていないので、お店から勝手に商品を取っていくことになります。
 緊急事態とはいえ、私も藍子さんもあまりいい気分はしません。

 なので当面のルールとして、お金をちゃんと払って出ていくということに決めました。
 なんの意味もない自己満足ですが、私たちの心を守るためには大事なことだと思います。


「夜のスーパーって、なんだかちょっとわくわくしませんか?」

「えっと、そうでしょうか……?」

「うん。スーパーっていつでも明るいから、こうやって中の電気が消えているのが珍しくって」


 そんなことを話しながら、店内を回っていきます。
 時おり、前に来たときよりもちょっとだけ商品が減っているような気がすることがあります。
 気のせいかも知れませんが、もしも本当に減っていたとしたら、私たち以外にもまだ生きている人がいるかもしれない。
 そんな願望を話したりもしました。


「今回はこれくらいかな?」

「そうですね、あんまりたくさん買っても荷物が重くなって大変なので……」


 電卓を取り出して、すばやく計算していきます。
 本当はレジスターを使えたらいいんですけど、よく使い方がわからなくって……。
 藍子さんと私で計算結果をチェックしあって、ぴったり一致するまで検算します。
 見落としてたり、桁を一個間違えてたり、そういうおっちょこちょいもあるから、念入りに。




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