90:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 16:22:11.94 ID:ULLyrJIa0
☆
そして、
それとは別の目的を掲げる魔法少女、暁美ほむらも感知した魔力を頼りに総合病院の結界へと向かっていた。
度重なるループで得た記憶をもとに、このまま放っておいて迎えるであろう未来を彼女は良しとしない。
(学園都市の事とか、0930事件だとか色々と気になる事はあるけれど、いずれにしてもここで巴マミを失うのは戦力的にもまどかの精神的にも良くないわ)
☆
異彩に満ちた結界の中を、巴マミと鹿目まどかは進んでいた。
マミの姿は先ほどの制服とは一変し、今は白のブラウス、イエローのスカートにコルセットやブーツ、ベレー帽を組み合わせたどこか西洋人形を思わせる衣装に包まれている。
恐らく経験から来るものなのだろうが、辺りを警戒しつつもどこか余裕を感じさせるマミとは対照的に、半歩後ろを付いていくまどかは早く親友の下に駆けつけたいという気持ちとは裏腹に、その身体は緊張で震えているように見える。
「そんなに怖がらないで」
そんな彼女を見て、マミは手を優しく握るとゆっくりと言った。
「警戒してとは言ったけど、何かあったら絶対に私が守るから。大丈夫よ」
「は、はは。すいませんマミさん」
どこか気まずそうに、照れ笑いしながらまどかは目を逸らした。
「散々マミさんを急かしておいてわたしがこんな弱虫で……、情けないですよね」
「そんな事ないわ。結界が閉じる前に間に合ったのは鹿目さんが早く駆け付けてくれたおかげだし。それに私だって魔法少女になりたての頃は恐怖で足がすくんで……、いつもキュゥべえに励ましてもらってたのよ」
「へー……。マミさんでもそんな頃があったんですね」
今の彼女からは想像できないという純粋な疑問を口にするまどかに、マミはハア……と小さく息を吐いて、
140Res/191.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20