垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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113:名無しNIPPER
2019/05/29(水) 00:44:03.99 ID:fMCv71Lw0
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垣根帝督に遅れる事数分。

ゴロゴロとキャリーケースを引きながら地獄のような色彩で溢れた通路を誉望万化は歩いていた。

辺りからは何か得体の知れない呻き声やガサガサという物音が聞こえていて、いつ何が起こってもおかしくないという警笛を脳が全力で鳴らしている。

殺気と妖気に四方八方を囲まれた状況の中、彼は少しでも安心できる材料を求めるように手元の小さなスクリーンに目をやる。

地図上では、ここは間違いなく病院の敷地内のはずだ。

が、ある意味案の定と言うべきか彼の端末のGPS機能は端的に圏外のメッセージを示している。

「無駄よ」

アイスピックで突き刺すような声が横から飛んできた。

声の主は中学生くらいの少女だった。

腰のあたりまで伸びた黒髪に意思の強そうな目つきも相まってどこか凛とした印象を受ける少女。

誉望がここに来る途中に何故かリボンのような物で宙吊りにされた状態で必死に叫んでいたのでとりあえず助けたのだが、冷や汗を垂らしている誉望とは対照的に、少女はこの薄気味悪い通路をまるで学校に通うかのように慣れた足取りで進んでいく。

怖じ気づく様子は微塵もなく、全身に纏う強者のオーラ。

別に自分が手を出さなくても自力で脱出できたんじゃないだろうかと思い始めた誉望だったが、さすがに自分一人では怖すぎるので、むしろ少女の謎の度胸はありがたかった。



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