87:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 18:56:14.37 ID:A6rjc17z0
病院を出たその足で、午後のレッスンを行うスタジオへ向かいます。
最寄駅に着くと、私を見つけたほたるちゃんが、手を振ってくれました。
「美優さん!」
「待たせちゃいましたか?」
「いえ。私が勝手に、早く来ちゃって……レッスン、楽しみだったから」
「ほたるちゃん、レッスン張り切っていますものね」
「はい。こんなに、充実した日々を過ごすの、初めてで……すごく、楽しいです」
雨が降り始めた道中を、傘を差しながら二人並んで歩きます。
ほたるちゃんは、今日は犬に吠えられなかったとか、バスの遅れも5分で済んだとか、とても嬉しそう。
そんな、彼女の顔を見るのが辛くて――ほんの少し、顔を傘で隠しながら歩きました。
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