176:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 00:56:29.16 ID:LS54PsoZ0
「いやーしぶりんの気配り精神がしかと実を結んだねぇ、やるじゃん、ウリウリ」
「放っておかずにちゃんと持ってるなんて、凜ちゃんさすがですっ」
「たまたま目に入っただけで、別に私は……それより」
黒髪の子は、他の二人を曖昧な返答であしらうと、私に向き直りました。
「これ、なんですけど……」
そっとその子が差し出したそれは、まさに私が探していた物です。
良かった――まさか、こんな形で見つかるなんて――!
「すみません……」
「えっ?」
「実は、たぶん……これじゃないかも知れないんです」
「へっ?」
「何で? どういうこと?」
他の子達も、揃って首を傾げます。
先ほどから、目の前の子がどこか気まずそうに声と視線を落としている理由が、彼女達にも合点がいっていないようでした。
「さっき、間違えて、他の人に渡しちゃって……取り違えた、っていうか……」
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