小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 23:00:13.51 ID:WQSNhX7B0
「そっかあ。私たちはからっぽだからお互いに引かれあう……そうだったんですね」
「私の考えでは、ね」
私は得意気に微笑んで見せた。
すると卯月ちゃんは子供みたいにへにゃって感じの笑顔を返してくれた。
その瞬間、私は幸せってこういうのを言うのかなって思って涙が出そうになった。
でももう泣き虫は卒業したからぐっと夜を見上げて我慢するのです。
その時、こつんと音がしてベランダに飴がひとつ落ちた。
「わっ、飴ですよ」
卯月ちゃんが拾って見せてくれた。
それは燃え尽きずに地上に辿り着いた偉大な飴玉だった。
「どうしましょう」
「なんか捨てるのも悪いね。かと言って食べるわけにもいかないし……」
私はふと閃いて、
「卯月ちゃん、それ貸して」
「? どうするんですか?」
「こうするの。えいっ」
私はベランダから空にむかって飴玉をやさしく投げた。
すると偉大な飴玉は夜空に向かってふわりと昇っていって、そして星になった。
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