35:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 21:39:11.98 ID:25rQ95o00
私は足を止め、プロデューサーへ振り返った。
プロデューサーは下りの階段の方をむいており、私には背中を向けている。
電話に夢中のようだ。本当に不用心。
私は、ゆっくりとプロデューサーに近づいて行った。
でももし、押したのが私だとばれたら?
バレるはずがない。私は運がいいのだから。そもそも一体だれが私を疑うというのか。私がそんなことをする理由はない。
誰かに押されたと、プロデューサーは証言できなくなっているかもしれない。
そうなれば、そもそも犯人捜しは行われないだろう。
プロデューサーはとても不運だったというだけだ。
私は踊り場までやってくる。プロデューサーはもう目の前。
彼はまだ、私に気づいていない。
ほたるちゃんはまたふさぎ込むだろう。
そうなれば、ほたるちゃんはきっと。
私は彼の背中に、ゆっくりと手を伸ばした。
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