11:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:51:38.68 ID:25rQ95o00
収録が終わってブースを出ると、ほたるちゃんが出迎えてくれた。
「お疲れ様です、茄子さん」
「どう、良かったですか?」
「はい。とっても」
ほたるちゃんは一緒に暮らし始めてから、こうやって私の現場にもついてくるようになった。
それとは逆に、私がほたるちゃんの現場についていくことも。
私が側にいれば、不幸なことが起きてみんなに迷惑をかけないから。
仕事は時間が決して被らないようにスケジュールを組んでもらっていた。
周りの人もほたるちゃんが現場に戻ってきたことを喜ぶ声が多く、否定意見は少なかった。
ちひろさんは、あまりいい顔をしていなかったけど。
「ほったるちゃーん」
私の背後からにゅっと出てきた友紀ちゃんが、そのままほたるちゃんに抱き着いた。急に抱きつかれ、あわあわするほたるちゃん。
「茄子ちゃんだけじゃなくて、あたしはどうだった?」
「あたしはあたしは?」
と、友紀ちゃんに続いて美世ちゃんに尋ねられると、戸惑いながら、良かったとほたるちゃんは答えた。離れた友紀ちゃんは、ほたるちゃんの答えに満足げな様子。
最近は友紀ちゃんと美世ちゃんのユニット、ウィンター・F・ドライバーズでの活動が多かった。二人もほたるちゃんがいることにはもう慣れていた。
だからこそ今日は名前も出したのだと思う。いつも一緒というのはボカしてくれていたけど。
私ではなくほたるちゃんの為に。二人はやんちゃだけど、根は優しいし、気遣いもできる。
ほたるちゃんを当たり前のように受け入れてくれている二人がありがたかった。
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