26:名無しNIPPER[saga]
2018/04/23(月) 06:27:19.36 ID:uXJfJ2s20
――大田区(大通り)
礼子「本当は、誘われたパーティーに行こうか悩んでいたのよ。この前も」
ありす「パーティー、行きたくないんですか?」
礼子「そんなことないわ。パーティーは私も好き……だけど、少し考えて、悩んじゃったから」
ありす「……何を悩んでいるんですか?」
礼子「そうね……それじゃあ、ありすちゃんは私を見てどう思うかしら?」
ありす「どうって……そうですね、ドレスも似合っています。私のイメージする大人の女性という感じもしますし、綺麗で、セクシーで」
礼子「ありがとう。私も、そう見られるように努力して、この姿になっているのよ。相応の場所で、自分を美しく見せる為にパーティーに来ているの」
ありす「なるほど……それなら、やっぱりパーティーに行くべきじゃないですか?」
礼子「そう思っていたけど……最近、思うようになったの」
礼子「自分を着飾って、煌びやかで、華やかな場所で自分を美しく見せる……そんなことに、若い頃は憧れていたわ」
礼子「それに満足していたこともあったけれど、いざそうしてみて、その場所で色々な人間と出会って……ふと思ったの」
礼子「その場所で私は何をしたいのか、私を見ている男たちは、何を思っているのか……」
礼子「私を見て、その体を欲しいと思われているのか……まあ、それも私自身が体を磨いた成果だと思えば、悪くないわ」
礼子「だけど、私自身は、どうしたかったのか……何をしたくて、何を求めていたのかが、分からなくなって」
礼子「最初から、何も望んでいなかったのかもしれない。ただ自分を美しく見せる為に、相応の場所に行くことだけが、目的になって……今頃、それに気づいて」
ありす「今頃、ですか……?」
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