90:名無しNIPPER[saga]
2018/04/21(土) 20:43:40.18 ID:LYLIZ9K70
「や、でも、こんなことになるなんて思ってなかったですし」
「本当に?」
「……」
「少なくとも私はいつかこんなことが起こるんじゃないかなー、って思ってた」
「まぁ、それは置いておいて、とりあえず俺が謝るべきだな」
露骨に話をそらすと、相川が睨むような目で俺を見た。
彼女にそんな目を向けられる機会はなかなかない。
「田中さんの家に行こう」
現在は昼休み。
先程まで俺たちは、田中さんの親友と話をしていた。
俺がラブレターを切り刻んだ訳ではないと訴えたところ、完全に信じてくれた訳ではなさそうだったが、彼女も落ち着いてくれた。
俺に平手打ちしたことは謝ってくれなかったが。
そして、一旦話を終えて、今に至る。
もうすぐ昼休みは終わり、午後の授業が始まる。
田中さんは未だ学校には来ていない。
行くなら今だろう。
「今から? 授業はサボるの?」
「まぁ、仕方ない。でも一つ問題がある」
「君がクラスメイトの女子の自宅なんて知ってるはずがないよね」
「正解。と言う訳で、お願いします」
俺は頭を下げた。
「今度なんかお礼するから」
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