3: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2018/04/16(月) 00:27:24.65 ID:rr9pDwNT0
唯はボイスレッスンを受けた。
自信があった。
だがベテラントレーナーの青木聖はなかなかOKを出さなかった。気難しそうな表情を浮かべている。
「駄目だ。もう一度だ」
そう繰り返すばかりでもやもやした。
唯は喉がかすれる感覚を抱いた。咳をする。低音が上手く出せない。
聖は溜息をついた。
「大槻。お前、ここに来る前にカラオケにでも行ってきたのか?」
唯は謝った。ごめんなさいと頭を下げた。
聖は溜息をついて、頭を振った。
「甘えるなよ。プロとしての意識を持て」
唯は下を向いた。
レッスンが終わった帰り道、彼女の足取りは重かった。
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