8:名無しNIPPER[saga]
2018/04/14(土) 23:27:09.61 ID:HxHKUsXj0
ようやく曇りの取れた眼鏡を兄ちゃんは掛け直し、姉ちゃんはポケットにしまった。
掛けないのか、ソレ。
「わぁ……」
姉ちゃんが物珍しそうに周りを眺め回す。
まぁ眺め回す程の広さなんぞ無いが。
「楽しそうですね、楓さん」
「だって、だって屋台ですよ。お仕事帰りに、わーくわーくしませんか」
「そのネタ何度目でしたっけ」
「言う度に五パイント飲んでたら今ごろ大酒飲みです」
何とも不思議な組み合わせの二人だった。
カップルにしちゃ不釣り合いだし、
どうも同僚らしいが、普通の仕事をしているような様子でもなし。
謎だ。
「飲むかい」
「飲みます」
早いな姉ちゃん。
「どんなお酒があるんですか?」
「清酒の小中大がある」
「大で」
飲むな姉ちゃん。
「兄ちゃんはどうする」
「小で」
あぁ、だいたい力関係は見えてきた。
大変だな、兄ちゃん。同情するぜ。
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