1: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:38:28.89 ID:ghnwKpZC0
佐城雪美ちゃんとモブ男性のお話です。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:40:18.40 ID:ghnwKpZC0
「24時間営業のジムです、よろしくおねがいします」
男はもう何十回も吐いたその台詞を虚空に向かって吐き出しなかなか受け取ってもらえないチラシを差し出す。
一般的にチラシ配りの受け取り率は10%前後と言われている。
3: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:41:06.36 ID:ghnwKpZC0
「何……配ってる…………?」
興味津々といった面持ちで少女は男の顔を見上げていた。
4: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:42:47.07 ID:ghnwKpZC0
「レッスン……………?」
「レッスンというよりは、筋トレだな」
「そう……楽しそう………」
5: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:44:27.00 ID:ghnwKpZC0
「大丈夫……あなた………、優しい人…だから……」
見透かしような目で少女は男に笑みを向けた。
6: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:48:21.70 ID:ghnwKpZC0
「でも……近く……居る……。だから……嬉しい………。いつでも……お喋り……、チャンス…あるから……」
「なるほど、近くに居るだけでもありがたいか。確かにそうだね」
7: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:51:59.44 ID:ghnwKpZC0
「24時間営業のジムです、よろしくおねがいします」
それから、男の足元に積まれていたビラは人々の手の中にみるみるうちに消えていった。
あの子のおかげかな。そういえば名前を聞いてなかったな。
8: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:56:18.29 ID:ghnwKpZC0
ジャケットの中の少女は昼間にあったときと変わらず優しそうな目をしていた。
「好きなんですか?」
9: ◆yz988L0kIg[saga sage]
2018/04/14(土) 00:01:05.37 ID:KclSVQDT0
以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
これからも静寂の雄弁家こと佐城雪美ちゃんをよろしくお願い致します。
10:名無しNIPPER[sage]
2018/04/14(土) 00:36:37.33 ID:PgzwOcwZo
おつー
10Res/6.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20