51: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:13:10.72 ID:LPH6pU+so
「クリスマスにみんなとキャンプして、すごく、楽しかったんだ」
「――もしかしたら、一人のキャンプより好きなんじゃないかって」
「でも、その後一人でキャンプして」
クリスマスのキャンプのあと、年末は一人で磐田方面へ行き、年越しはテントの中で過ごした。
「海の写真いっぱいだったね〜」
「年が明けてから浜松の砂浜で座ってたら、『やっぱり、一人のキャンプも好きだ』って思ったんだ」
一人のキャンプ『が』ではなく、一人のキャンプ『も』だ。
一人でいることのほうが好きだった、けれど――
言葉に詰まりながら、いつもより細い声で話を続ける。
「だから、みんなとのキャンプも好きで……、一人のキャンプも、好きで……」
両方好きなことに違いはない、優劣なんて付けられない。
でも、私が今感じているのは、
そのどちらかより、もっと別の……
「でも、でも……なでしこ」
絞り出すように告げた言葉は、行き場を無くしたように宙にただよった。
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