白菊ほたる「光」
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20: ◆CfShMv7DuQ
2018/04/10(火) 23:28:53.75 ID:WKu1Dz3e0


「信じられないって表情だね……でもね、いくら他の事務所にお願いされたからって、倒産の度に移籍ができるくらい芸能界は甘い世界じゃないよ?」


「しかもそれが不幸体質で数多のジンクスを持っているなら余計にだ」


確かに……疑問に思った時もあったけど……。


「つまり、君は不幸と引き換えにしてでもアイドルをさせたいと周りに思ってもらえる存在だったんだ。……勿論、行く先々の事務所の全員がそうだった訳ではないだろうけどね」


「そして、僕も君を不幸と引換にしてでもアイドルにさせたい一人だ」


「で、でも私のどこにそんな素質が……」


「そうだね……色々とあるけど、一番は13歳とは思えない儚げな雰囲気かな。見るものの保護欲を掻き立て、それでいてどことなく近寄りがたくアンニュイで、神聖な感じさえするような……」


「これはもしかしたら君が不幸体質で、世間一般の13歳とは大きく異なる人生を歩んできたからかもしれない……気を悪くしたらごめん」


「いえ……」


「アイドルになるための条件としては歌の上手さやダンス、ビジュアルなんかは勿論大切だ。でもそこから更に上を目指すにはそれだけじゃ足りない」


「そして、その足りないものは声質や天才的な勘みたいな生まれついたものであって、どれだけ努力しても基本的には手にすることができない……例外もあるけどね」


「君は、そんなトップアイドルを目指すために必要な素質を持っている……それを多くの人が感じたんだ。だから君はここまでアイドルをやってこれたんだよ」


正直な話、まだ信じられない……私にトップアイドルを目指す素質があるなんて……。
でも、もしそれが本当だとしたら……。




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