周子「昨日のあたしが知らない場所を」
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51: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:10:51.84 ID:x9sd9kyc0
「親御さんと喧嘩したとか」


ぎくっ。

以下略 AAS



52: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:11:41.82 ID:x9sd9kyc0
「きみくらいの年の頃に1人で泣きたくなるようなことって、ペットが死んだとか、親にきついこと言われたときだったかなあって」


おお、と思わず感嘆の声を漏らしてしまった。

以下略 AAS



53: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:12:11.95 ID:x9sd9kyc0
「あのねえ」


気付けば、言葉が口から滑り出てきていた。

以下略 AAS



54: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:12:55.16 ID:x9sd9kyc0
顔を見ながら話すのはとても恥ずかしかったので、あくまで独り言のように。

洛中の街明かりが薄ぼんやりと滲む宵闇と会話する。


以下略 AAS



55: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:13:44.24 ID:x9sd9kyc0
「今は家の手伝いをしてるんだけどさ。それは小さい頃から当たり前のようにやり続けてたことで、あたしがやりたいことなのかなと思うと違う気もするんだよね」


嘘だ。

以下略 AAS



56: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:14:30.89 ID:x9sd9kyc0
「いざ将来のことを自分で考えろって言われてもさ。一体全体どうしたらいいのかな。考えてみても、あたし分からないんだ」


本当のことなんか言えっこなかった。

以下略 AAS



57: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:15:18.45 ID:x9sd9kyc0
「どうしよう」


落ち着こうと口に当てたコーヒー缶は空っぽだった。

以下略 AAS



58: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:16:12.27 ID:x9sd9kyc0
はあ、とため息を1つ。

上を向いて、大きく息を吸って、袖口で目を拭う。


以下略 AAS



59: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:16:38.41 ID:x9sd9kyc0
「よし、そろそろ帰らないとまた怒られちゃう。格好悪いとこ見せちゃったね、内緒やで?」


男の人がハンカチを受け取るや否や、小走りでその場を後にしようとする。

以下略 AAS



60: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:17:30.08 ID:x9sd9kyc0
「待ってくれ!」


格好良く別れを決めたはずが、びっくりするくらいの大声のせいで思わずつんのめった。

以下略 AAS



61: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:18:21.31 ID:x9sd9kyc0
名刺?


「なにこれ?」

以下略 AAS



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