新入部員の如月千早さん
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16:名無しNIPPER[saga]
2018/04/07(土) 22:18:02.41 ID:ti9kriyWo
けれど、もしかしたらCDを何度か聴くうちに慣れていたのかも知れません。
私はその時初めて、根本の部分はあの頃と変わっていないことに気がつきました。
とても綺麗で、透き通るような、でも強い芯を感じさせる歌声。
歌のことを本当に大切に思っている、そこは何も変わっていないんだと、そう思いました。

そこに気付けたおかげで、それからの時間は心配していたよりずっと穏やかな気持ちで過ごすことができました。
千早さんの笑顔も歌声も。
私たちには無理だったけれど、今の千早さんが幸せであればそれでいいのだと、
そんなふうに思えるようになりました。

そうしていよいよ、最後の曲になりました。
名残惜しいな、次のライブも行きたいな、とそう思いながら、私はMCを聞いていました。

「実は最後に歌う歌は、私の歌ではありません。ただ、私にとってすごく大切で……。
でも思い出すと、少しだけ苦々しく感じてしまうような……そんな歌なんです」

千早さんの穏やかな声。
会場をしんみりとした空気が包み込みます。
ただ私は、話を聞くうちに、心臓の鼓動がどんどん早くなるのを感じました。


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