「それでは、勇者の面接を始めます」
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62: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/13(金) 16:40:31.86 ID:/2tjzfVC0

――――――

行政官「さて、それでは審議を始めましょうか」

剣聖「行政官、俺からで良いか?」

行政官「もちろん」

剣聖「俺は、奴の勇者認定に賛成だ。・・・いや、もっとはっきり言えば俺はあの男を勇者にしたい」

大司教「珍しく積極的な意見じゃのう」

剣聖「経歴を鑑みても実戦経験は豊富だろう、なにより魔王城に単独で侵入し無事帰って来れている。腕に関しては申し分ないと言える」

剣聖「・・・だが、それだけが理由ではない」

行政官「と、仰ると」

剣聖「奴の境遇は俺に似ている」

大司教「同情でもしたか?」

剣聖「・・・あの男は、スラム街で育ち悪事に手を染め生きてきた。その点、俺と全く同じだ」

剣聖「だが、勇者に雇われた俺と違い。奴は自分自身の意志で、魔王を倒すと言った・・・」

剣聖「同じ境遇だが、奴は俺と同じではない。ある意味、同情かもしれんが俺は奴を勇者にしてやりたい」

大司教「本当に同情じゃったわ」

行政官「彼の動機付けはどうですか?自身の利益のためと明言していましたが」

大司教「まさか、本気であの発言を信じているわけではあるまい」

行政官「それは、まあ」

剣聖「俺も旅の初めは金銭目的だったさ、だが滅ぼされた村や国を見ていく中で」

剣聖「俺にも、世界を救いたいという確かな志が芽生えた・・・」


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