「それでは、勇者の面接を始めます」
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60: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/13(金) 16:39:25.74 ID:/2tjzfVC0

剣聖「・・・まるで魔王を見たかのような言いぶりだな」

陽気な男「・・・俺は見たんですよ魔王城で、魔王その人を」

行政官「魔王城に忍び込んだのですか!?」

陽気な男「当時は、まだ魔王が復活したなんて知られてなかったしな。ちょっとしたトレジャーハントのつもりで潜り込んだんすよ」

剣聖「・・・良く生きて戻れたな」

陽気な男「まあ腕には自信があるので・・・魔王城で見た男には心がなかった。ありゃあ無機物。彫像なんかと同じだ」

陽気な男「他人を慮る心なんてない、なにせそもそも自身も心を持っていないんだから」

陽気な男「そんな男が世界の破滅を標榜しているんだ、慈悲なく折れることなくそれは完遂されるだろうよ」

陽気な男「だから、俺は王都に行き。王に直接、魔王復活を知らせたんだ」

行政官「王に直接ですって?どうやって・・・いや聞くまでも無いですね」

陽気な男「まあ、俺はこう見えて盗賊なもんですから。王城にこっそり忍び込み目的こそ達成したが、あっさり捕まっちまったと言うわけでさあ」

大司教「大胆なことをしたものじゃ」

陽気な男「王様には魔王の復活を伝えたし、これで安心と牢屋の中でスローライフを送っていたんですけど」

陽気な男「牢屋の中にも、世間の様子は流れてきましてね」

陽気な男「だいぶ魔王軍にやられてるようじゃないですか」

大司教「・・・そうじゃな。既にいくつもの村や街が地図から消えておる」

行政官「多くの冒険者が魔王討伐に向かっていますが、残念なことに未だ魔王の首と胴はつながったままです」

陽気な男「知ってます。だから、俺がやらなきゃって思ったんすよ」

陽気な男「どうです?俺に任せてもらえやしやせんか?一度は忍び込んだ魔王城だ、二度目はもっと楽勝ですよ」

行政官「・・・貴方は犯罪者です。それもまだ服役中の。どうやって信じろと言うのですか?」


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