87:名無しNIPPER[saga]
2018/03/29(木) 20:46:28.75 ID:nKI6vhSl0
けれどその疑念を、私は必死に振り払う。
それでも私は進みたいと思った。
今度こそ手放したくないと思った。
今、私の身体を包む温もりを、本当のものにしたいと思った。
「うん。しようよ、千早ちゃん」
「頑張ろうよ、私も一緒にいるから」
私を抱きしめる手に、弱々しく力が増した。
その壊れそうな手を、今度は私が優しく包む。
「ええ」
「きっと」
「今度こそ」
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